地価公示2025年:商業地は東京+22.6%・三大都市圏で二極化加速、地方に下落県も
国土交通省が公表した2025年地価公示(1月1日時点)を都道府県別に集計した。 商業地では東京都の中央値が130万円/m²と2023年比+22.6%、 宮城県(+20.9%)・京都府(+18.2%)・大阪府(+17.8%)が続き、 三大都市圏および観光地型都市への集中が顕著だ。 一方、住宅地では35都道府県が上昇する中、 愛媛・徳島・島根が2年連続で下落し、地方部との格差が拡大している。
住宅地 公示価格 中央値 上位15都道府県(2023年 vs 2025年)
出典: 国土数値情報 L01(地価公示)。1月1日時点の円/m²中央値。都市計画区域内の住居系用途地域の地点を集計。
住宅地:沖縄・宮城・福岡が上位、地方圏の一部で反落
住宅地の上昇率首位は沖縄県(+13.9%)。 訪日外国人向け不動産需要と移住ブームが地価を押し上げた。 2位は宮城県(+13.2%)で、半導体関連投資(TSMC進出余波)による 雇用創出が仙台圏の住宅需要を刺激した形だ。 3位福岡県(+12.0%)は九州の経済ハブとして人口流入が続く。
一方、愛媛県(▲2.2%)・徳島県(▲1.8%)・島根県(▲0.7%)は2年間で下落した。 いずれも人口減少が続く県であり、空き家増加が地価を抑制している。 同じ地方でも交通インフラや産業集積の差によって格差が開く構図が固まりつつある。
住宅地 変化率 上位10都道府県(2023→2025年)
| 順 | 都道府県 | 2023年 | 2025年 | 2年変化率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 沖縄 | 101,000円 | 115,000円 | +13.9% |
| 2 | 宮城 | 72,600円 | 82,200円 | +13.2% |
| 3 | 福岡 | 69,800円 | 78,150円 | +12.0% |
| 4 | 千葉 | 90,400円 | 99,000円 | +9.5% |
| 5 | 北海道 | 29,300円 | 32,000円 | +9.2% |
| 6 | 大分 | 41,900円 | 45,600円 | +8.8% |
| 7 | 東京 | 340,000円 | 370,000円 | +8.8% |
| 8 | 愛知 | 107,000円 | 115,000円 | +7.5% |
| 9 | 神奈川 | 184,000円 | 197,000円 | +7.1% |
| 10 | 佐賀 | 41,800円 | 44,750円 | +7.1% |
商業地 公示価格 中央値 上位15都道府県(2023年 vs 2025年)
出典: 国土数値情報 L01(地価公示)。商業系用途地域(商業・近隣商業)の地点を集計。
商業地:東京・三大都市圏が急騰、インバウンド需要と金利動向が交差
商業地は三大都市圏の上昇が際立つ。 東京都(+22.6%)は外国資本による不動産取得が加速しており、 銀座・渋谷・新宿といった一等地の引き上げが中央値を押し上げた。 京都府(+18.2%)はインバウンド回復によるホテル・商業施設需要が継続、 大阪府(+17.8%)はIR(統合型リゾート)開発への期待が商業地価を押し上げた。
注目は熊本県(+15.7%)。TSMC菊陽工場を起点とした半導体集積が 商業地にも波及し、九州内での存在感が急上昇している。 逆に香川県(▲11.3%)・鹿児島県(▲9.4%)は商業地が大幅下落し、 地方中核都市でも二極化が顕在化した。
商業地 変化率 上位10都道府県(2023→2025年)
| 順 | 都道府県 | 2023年 | 2025年 | 2年変化率 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京 | 1,060,000円 | 1,300,000円 | +22.6% |
| 2 | 宮城 | 273,000円 | 330,000円 | +20.9% |
| 3 | 京都 | 465,500円 | 550,000円 | +18.2% |
| 4 | 大阪 | 365,000円 | 430,000円 | +17.8% |
| 5 | 熊本 | 108,000円 | 125,000円 | +15.7% |
| 6 | 沖縄 | 156,000円 | 180,000円 | +15.4% |
| 7 | 神奈川 | 391,000円 | 447,500円 | +14.5% |
| 8 | 福岡 | 144,000円 | 164,000円 | +13.9% |
| 9 | 愛知 | 191,500円 | 212,000円 | +10.7% |
| 10 | 岡山 | 116,000円 | 127,000円 | +9.5% |
読むときの注意
- 掲載値は都道府県内の用途地域別地点の中央値。平均値とは異なり外れ値の影響を受けにくい
- 集計対象は国土数値情報 L01(2023〜2025年)の住居系・商業系用途地域の標準地
- 中央値の変動は地点数の増減(新規標準地追加・廃止)の影響を受けることがある
- 都道府県内の市区町村間格差は本データでは読み取れない。市区町村別の分析には個別地点データを参照のこと
データ出典
| 使用データ | 出典 |
|---|---|
| 地価公示(国土数値情報 L01) | 国土交通省 |
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